- 製紙業界の動きについて
- 2008.06.25
紙の世界的な需要増大と価格について
みなさん、こんにちは。ダイゲンの大谷です。
6月1日より、洋紙の値上げがありました。
今回で4回目の値上げになります。一昨年の春、秋、昨年の7月、そして今年は6月。
特に昨年は10%、今回は15%とという大幅な値上げになっています。
原油価格の高騰、原材料の高騰が大きな原因で、さらに原油が上がれば再値上げの可能性もあり得ます。
現に、24日の製紙連合会の芳賀会長の記者会見では「原油150$で再値上げ」とのコメントがありました。
とどまることを知らない値上げ。原油は投機マネーも入りバブルの状態になっているので、日本のバブルや、アメリカのサブプライムローンの住宅バブルのようにいつかははじけるでしょうが、チップやパルプ、古紙などの原材料は、世界的な需要増で価格が下がることはないと思われます。
株式会社竹尾さんのから頂いた資料によると、世界の紙需要は1996年で2億8284万トンが2006年は3億6284万トンと、10年で8000万トンも伸びております。(ちなみに日本の年間生産高は約3000万トン。)2010年には4億7917万トンとここ4、5年で実に1億トンの伸びを予想しております。特に目を引くのが中国の伸びです。インドはこれからというところです。
これらの数字をみても原材料の世界的な争奪戦は激しくなり、紙の価格は大きな流れでとらえるとが下がることはないと思われます。
このような状況のなか、お客様へは大変心苦しいのですが紙の値上げをお願いいたしております。ユーザー様には紙業界、印刷業界の厳しい現状をご理解いただき、紙の値上げ、印刷物の値上げへのご理解のほどよろしくお願いいたします。